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大谷光彦のブログ

一般社団法人組織・人能力開発研究所の代表理事をしている 大谷光彦のブログです。

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さらば原発 

今日はいつも非難していた菅さんがいとも簡単に「浜岡原発」の運転停止要請をしたことを話題にします。今まで原発の問題は結構難しい問題で、自分の中にある気持ちをなかなか整理できずにいました。だから、正直、菅さんに先を越されたようなやや劣等感を覚えました。

僕も原発は長期的にはNoだと思います。専門家ではないので間違っているかもしれませんが、原子炉と言うのは原子が崩壊する熱を利用していて、瞬間的に起きれば原子爆弾のエネルギーになり、ゆっくりやれば原子炉になる。一方太陽のようなさらに巨大なエネルギーは今度は原子が融合するときの熱によって成り立っている。

元々宇宙が出来上がる過程は、今ももちろんそうだけど、結局はこの原子の世界のダイナミックなシステムの中に全てがあり、人間を含む生物あるいは有機物も、鉱物なんかの無機物も、原子分子というミクロのシステムに全て取り込まれている訳です。

そう考えると、自分とか、人間とか、「私」というようなもの、あるいはそういうアイデンティティーと言うか、そういう知的生物が考えている物事自体、原子分子の一つの運動のひとつの結果であり現象であるということ。この原子力という分野はつまることろ自分の「組成」を云々する、というレベルの科学分野に踏み込んでいるとも言えるのです。

自分の細胞の極限の組成を云々する「自分」というか、そのこと自体に源を持つ科学エネルギー(あるいは理論)と言うのでしょうか。うまく言えないが一種の自己矛盾をそのままにしている技術(?)という気がするのです。

要するに、自分でコントロールできないものは自分である。しかしそれをコントロールすることで凄い桁違いのエネルギーを生むという”不純さ”?  そういう根源的なリスクを思います。

まあ、パンドラの箱ですね。アラビアンナイトの壷から現れる大魔神ですかね・・

便利を追い求める人の本能が開けてしまった箱ですね。足下にいつもある物質の根源を踏み抜いてしまったという罪ですかね。

飛行機も良く似ているかもしれません、一度落ちたから二度と使わないのかって。人は所詮空を飛べないのに?

でも、多分ニュートン力学の把握可能な健全さと、アインシュタイン理論の形而上性(あるいは物理学より数学的世界)の違いがあるようにも思います。機械的ではないですよね、原子分子の世界は。

生殖医療などにも同じ怖さを感じます。宗教家が警鐘を鳴らす理由はそこにあります。

さて、人類はどのくらい懸命に自らが見つけた「科学」の負の成果と正の成果を比較することが出来るのであろう。科学の追求という欲求とそれをオペレートできる技術の力の限界点をどう把握するのだろう。

とにかく、すぐは無理でしょうが時間をかけて再生可能型エネルギーで充足できる「妥当な」文明レベルを獲得する必要があると思います。見えないから恐怖するというのは本質的には動物としては健全な姿です。でも止めることによる不便への理解も同時に必要です。

残念ですが、菅さんの英断(?)を支持します。パラダイム変換という体系的な思想があるかどうかはかなり疑わしいですが、政治生命をのばす発言であることは間違いないですね。このことに限って言えば。そしてそれが不満です。
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Posted on 2011/05/06 Fri. 23:28    TB: 0    CM: 0

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