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大谷光彦のブログ

㈱ヒューマニーズの会長と一般社団法人組織・人能力開発研究所の代表理事をしている 大谷光彦のブログです。

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紅茶と文化 

コーヒーとたばこに妙な相関関係がある。酒とたばこにも相関関係が

はあるのと同じである。どんな本を読んでも「たばこは害」という。

近代的医学の”成果”で導き出せる”早く死なない”ための方法としては、

ほぼ確立された定説なのであろう。


今日ある会にキャンセルが出たからと言うので「紅茶の楽しみ方」という

セミナーに参加してきた。ロイヤル・コペンハーゲンが協力してくれた

セミナーだった。緑茶からプーアール茶までの発酵(簡単に言えば

酸化のことであるが、微生物の活性化が増えるほど発酵という言葉に

合致する。)の度合が異なることで同じお茶の木から様々な茶が

できるわけである。国によって好みが違うのか、じゃあなぜそうなのか。


紅茶は”単なる”飲み物であり、結局は好き嫌いの対象である。

今、また意志弱く(と言い切るには少々語りたいものがあるにはあるが)

再開したたばこであるが、止めていた期間は紅茶は好きな飲み物で

あった。もちろんたばこがあまり欲しくならないということが最大の理由

であったが、もうひとつ紅茶の文化は何となくコーヒーの文化より深い

と思っていたこともある。コーヒーは生理的に今でも大好きであるが、

紅茶よりその味自体主張が大きい。文化というのは淡い思想を長く続け

られて生き残っているものではないか、という気がしていて、紅茶には

潜在的に惹かれるものを僕の中ではたぶん”潜在的”に持っていたので

あろう。


紅茶はその主張が小さい。故にいろんなものとの相性がよい。相性が

よいという事は”親和性”が高いということで、”親和性”が高いことは、

排他性が少ないということである。つまり(人間でもそうであるが)長生き

をし易いということで、長生きをする物質(生物もその一つであるが)は

文化的に深まりやすい。要するに紅茶にはコーヒーよりも”耳を傾けて

心地よいかすかな存在意義”があるのである。


先日マレーシアに行ったが、カメロンハイランドという熱帯の中にイギリス

人が苦労(もちろん富があったからできたわけではあるが)をして探し

当てた標高1000m以上のジャングルの中に見つけた盆地がある。

夜には暖炉が欲しくなる”知的空間”を発見したのであるが、そこに

大規模な紅茶のプランテーションがある。洗練という言葉を使うには

少々照れを感じるが、プリティブという誉め方をするなら照れを感じない

おいしさがある紅茶ができる。


発酵の順番から言えば、緑茶、白茶、黄茶、紅茶、黒茶だそうで、

緑茶はすぐ熱に通すので発酵がすぐ止まるのだそうだ。紅茶は

発酵度が80%?90%で、結構酸化を進ませているお茶なんだそうだ。

ハイティーというイギリスの文化は夕食が8時という遅いために、

その空腹を満たすために発明(?)された習慣なんだとか。

ではなぜ夕食を早めなかったのかという疑問が残るが, ともかく

そのお蔭(?)で素晴らしい紅茶文化が生まれたことになる。


でも結局、緑茶が生んだ日本の茶室文化に代表される緑茶文化と

紅茶があったから生まれたハイティーに代表されるイギリスの紅茶文化

がなぜあんなに遠く離れた場所で起こったのかは分らなかった。

中国発祥のお茶という嗜好品を極めるその姿勢を持ちえた社会と、

それを媒介に使って社会的な営みでありかつ生き方のスタイルである

文化が醸成された、日本とイギリスに非常に興味を持った。

同時になぜ日本は発酵を拒否し、イギリスは発酵を利用したのかにも

興味を持った。これは結構深いテーマのような気がする。

そこには、色の文化とか、手を加える是非の美意識とか、作ることの

できた茶器との相性とか、様々な国の歴史が潜んでいるんだと思う。


短い時間だけど多くのことを考えさせてくれたイベントでした。

コペンハーゲンさんありがとう。




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Posted on 2009/03/28 Sat. 21:42    TB: 0    CM: 0

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