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大谷光彦のブログ

㈱ヒューマニーズの会長と一般社団法人組織・人能力開発研究所の代表理事をしている 大谷光彦のブログです。

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免疫学に学ぶ「寛容」ということ 

今年の4月に亡くなられた世界的免疫学者の多田富雄先生のことをNHKでやっていました。実はこの1週間くらい前から彼のエッセイ集「ダウンタウンに時は流れて」というのを読んでいたので驚きました。

多田さんは免疫学者でありながら能の造詣も深くて、新作能を多く書き、白州正子とも親交があった。小林秀雄を尊敬し、エッセイを含む多くの著作がある。それだけで彼に興味を持ち彼の本を今回初めて読んでいました。

2001年に脳梗塞で倒れられて言葉も不自由になってからのエッセイですが、その瑞々し子供のように透明感のある感性に感心していました。奢らず、控えめに自分の内面を見つめ、弱い人やマイナーなものに対して気持ちを寄せる抑制の効いた質の高い知的感受性。病気になってから一層磨かれて行ったように思います。

本のタイトルになっているのは、昔デンバーに留学していた頃の若き日の自分を書いたエッセイですが、30年くらい後になるけど、僕がサンフランシスコに一人で居たときに感じた心の景色と随分類似していて引き込まれるように読み進んでいました。

NHKの番組では彼の「寛容」という言葉を紹介していました。専門である免疫学から、人類を保ってきた知恵としての免疫メカニズムの持つ「寛容」という意味。争わず異物を受け入れる度量の大きさがその個体の命を長らえる知恵である、というような意味だと思います。免疫の世界から発見された「寛容」の大切さから、ブッシュ時代の”争うアメリカ”を非難している視点などは実に新鮮な思いがしました。またここで、分子生物学者福岡伸一の「動的平衡」との共通点を思い起こしました。

帰宅の電車でちょうど読み終え新木場で乗り換えるとき、ホームから見た日没直後の夕焼けがとても奇麗でした。多田先生と重なった景色に見えたこともあり撮影。携帯の性能のせいか、見たほど美しく撮影できませんでしたが、ご冥福を祈ります。

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Posted on 2010/06/23 Wed. 22:39    TB: 0    CM: 0

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