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大谷光彦のブログ

一般社団法人組織・人能力開発研究所の代表理事をしている 大谷光彦のブログです。

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盲導犬とクラシックコンサート 

今日は夕方5時から2回目のライブ対談を行ったあと、急ぎ足でサントリホールに駆けつけました。頂いたチケットがあったからです。
(スタッフが準備しているようなので明日あたり、この動画のアーカイブのアクセスアドレスをのせるので覗いてみてください。)

出し物はブラームスのピアノコンチェルト2番というややレア系(ブラームスはピアノ協奏曲を2曲しか作ってないそうな)に加えてイングリッシュホルン(オーボエと同じ2枚リードで、音域がオーボエとファゴットの中間。)と弦楽オーケストラ(木管と金管が一切ないもの)のための「オルウィン」(20世紀中の作曲家)の作品、というめったにお目にかかれないもの。最後にシベリウスの7番。オーケストラは東京都交響楽団で、N響より上手いかもしれないと思った。(それには理由があるようですが、それはまた改めて)

チケットを頂いたのは、今日のコンチェルトの主役だったピアノの若林顕が、元ベルリンフィルのコンサートマスターで今ソリストで活躍の、バイオリンのコリア・ブラッハーの伴奏をいつもしていて、ブラッハーのバイオリンのストラディバリ(トリトン)の所有者が僕の友人で、その流れで若林さんからチケットを頂いた・・・まあそういう理由なので行かない訳には、という有難い夜でした。

ごめんなさい、長々と書いているうちに書きたい事を忘れそうでした。

演奏も良かったのですが、実は初めて盲導犬を連れてコンサートに来ていた人を見たのです。
何か深い感動を味わってしまって、そのことを少し書きたかったのです。

盲導犬の寿命は短いと聞きました。
訓練をしてストレスに耐える存在になる、その反動だそうです。
人間と違って、好きな主人(と信じることができるようになる訓練ですが)のサポートを使命にして一生を終えます。

人間から見たら使役犬です。
そして犬は犠牲になんかなっているという感覚どころか喜びを持っていることでしょう。
言ってみれば、Win-Winに見れる関係を訓練で実現できるシステムかもしれません。
だから変な同情で動物愛護の話を展開したくはありません。

僕が、それでも今日感動したのは、それを解ったうえで、その主人が「音楽を聴く」ためにそのパートナーをコンサートホールに連れてくる気持になったその事実です。
「使役犬」とさっき言いましたが、芸術を味わう「役」なんです。
犬は前の椅子の背もたれと主人の間の床にまったく動くことなく侍っていました。

ステージの上で繰り広げられている、音と静寂の繰り返しや、それに感動して拍手する聴衆とはまったく別の摂理の下、あたかも無機質な存在のように、静かに横たわっているその静謐な情景に感動したのです。

世の中の美しいことのひとつに、僕は「機能美」ということがあるといつも思っています。
この盲導犬に対する感動は、たぶんその機能美を感じたからでしょう。

人と動物を結び付けている「訓練」が、混じり気のないPureな目的のためであれば、その「徹底」の結果に「機能」の美しさがある。盲導犬の存在はそれ自体その機能としての完成なのです。

そして、それが人間のパートナーである犬であり、今日は盲導犬が主人の「芸術」を味わう為に使役されていることが何か崇高な景色に見えたのです。

爽やかというのとは違います。どこか笑顔になるにはまだ修行が足りないような、そんな謙虚な気持ちが自分の中にあります。それはたぶん無機質な存在が動物によって完成されていることからくるのだと思います。

良い音楽の世界に見た、人と動物の「意義ある関係」の話でした。


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カテゴリ: プライベートブログ

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Posted on 2011/06/16 Thu. 00:31    TB: 0    CM: 0

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