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大谷光彦のブログ

一般社団法人組織・人能力開発研究所の代表理事をしている 大谷光彦のブログです。

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人類共通の敵 

今日は随分と風が強く、一日中音がうるさいほどであった。雨はそうでも

なかったが久し振りの嵐という感じ。(建物の構造上、どうもマンションの

中庭の気圧が外より下がるのか、とにかくヒューヒューとうるさいので

ある。)


そのせいか(そんな訳はなく、単にひどい貧打病なだけであるが)

カープがまた負けた。もう自虐的になってきて、期待しないことで

自己防御を図る昔のカープファンに逆戻りしつつある。


この風で、向田邦子のエッセイかなんかで、台風が好きだったと書いて

あったことを思い出した。家族内に不協和音があっても、この時には

皆結束して台風への備えをした、というような話で、その感覚はよくわかる

と思ったものだ。僕もそういう感覚で台風は嫌いではない。

(あくまで安全な場所にいるという前提が必要なんだが・・)


いよいよ始まった新型インフルエンザの国内流行へ、きっと国民は

一致団結して協力体制をとると思う。それは台風へのその感覚と

どこか共通しているように思う。


この新型は、きっと倍々ゲームで人数があっと言う間に拡がると思う。

弱毒性なのであまり心配ないと言うが、人数の問題は無視してはいけない。

通常の季節性のものはそれなりに免疫を持っている人の間で感染するが、

これは違う。大量感染になると、病院がいっぱいになって、マスクが入手

できなくなって、食糧が足らなくなるかもしれない。

病院がいっぱいになると、いくら致死率が低くても早期治療が受けられなく

なって、重篤になる例も出るのではと心配している。ワクチンができるまで

何か月かかるのだろうか?今効いているタミフルだって効かなくなるDNA

の変異が起こる可能性すらある。


ただ、不謹慎かもしれないが、本来心配されていたH5N1型の鳥インフルエンザ

の良い予行演習と言えるかもしれない。

行政にとっても一般の人にとっても、いきなりすごい怪物がやってくる

よりは良かったかもしれない。


もう少ししたら東京でも感染者が出るであろう。映画やコンサートも

中止されるんだろう。地震とかテポドンとかいろいろ心配されている

けど、ウイルスというのも目に見えない恐怖としては不気味なものが

ある。


石油や食糧を争った戦争は今も「民族」の戦いであったり「憎しみ」を

原因とするような形をとりながら世界のどこかで続いている。

しかしウイルスという人間の中に侵入してきて命を奪うような敵との

戦争の方が優先順位は高いはずだ。戦争を中止に追い込むかも

しれない。


このパンデミックは、各国共通の敵であることは間違いない。

各国の利害が一致し、妙に世界の一体感を生み出している。

その意味では今のひどい不況への対処に似ている。

WHOと首脳会議の役割も似ていて妙に誇らしげに見える。


環境問題なんかに比べると今目の前にあって分かりやすい敵だから

であろう。距離を縮めた世界に、もう国境がないことも分かりやすく教えて

くれる。その事実を目の前に明快に示してくれる点でも共通している。


でもあまり大きな台風にならないことを祈っている。会社のことも

心配になるし、また景気にどんな影響を与えるのかも心配である。


選挙どころではなくなったりするかもしれない。政党間の不協和音を

タナ上げして戦う敵になるかもしれない。いろんな敵が現れる世の中

になってしまったのである。


「人類共通の敵」ってなんかSF映画みたいだが、いつでも起こり得る

現実だったんだ。


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Posted on 2009/05/17 Sun. 22:13    TB: 0    CM: 0

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