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大谷光彦のブログ

㈱ヒューマニーズの会長と一般社団法人組織・人能力開発研究所の代表理事をしている 大谷光彦のブログです。

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職業と尊厳 

いまさら何をと言われそうですが、遅ればせながら

「おくりびと」を見ました。



民放でやっていたのを録画していたのを思い出してこの前の

連休に見たんだけど、一応あれだけ評判になっていたもの

見ていないというのもちょっと、という感じで好奇心優先で

の鑑賞のつもりが痛く感じ入ってしまった。

いろんなことを思った。例えば:


・死を向こう岸のものとは捉えないで、生と不連続ではない

 生き物として当たり前な”自然”な営みとしてニヒルに描写

 している姿勢

・動物のそれではなく、動物でありながらそれだけではない

 「何か」を浮かび上がらせようとしている点。

・所作を儀式化することによって深くなるその行為の意味。

・死に携わる仕事への侮蔑は“他人の死”へ侮蔑であるが、

 家族の死に遭遇したときその意味が大きく変わる。

 それはきっと自分の死へのいとおしさに変わるからだ。

・死は“動”から“静”へのダイナミックな転換。

・死に囲まれたときに起こる性への衝動。性は生への渇望

 につながっている。


見ながら感じたことを羅列するとこんなところになるのだ

ろうか。


でも、最後に浮かんできた言葉は、職業柄かもしれないが、

「職業と尊厳」と言う言葉でした。死に関わる職業でも、

と言うべきかもしれないけど、むしろ死に関わる職業だから

その「尊厳」というメッセージがうまく出ていたのかも

しれない。


昔3Kという言葉があった。汚くて・きつくて・危険な仕事

のことだった(最近は「きつい」「帰れない」「給料が安い」)

という意味にもなっているらしいが)。そういうものが

持っている何か深い示唆みたいなものも考えた。


本木雅弘も良かった。「能弁ではない人間の生き方をもっ

とも輝かせる究極の職業」という感覚が伝わってきた。


この映画を見て、7月に亡くなった愛犬の葬儀を思い出した。

その火葬場に本当に寡黙な青年がいた。小さな犬の小さな骨

を本当に丁寧に丁寧に拾って、ひとつ残らず綺麗に並べて、

骨の人体標本(犬体標本?)を作ってくれていた。

今にも動き出しそうであるがゆえに、逆に二度と動き出さ

ない静謐で悲しい事実を伝えていた。きっと毎日黙々と

同じ作業を続けているのであろうその姿に妙に感動した


またチベットの鳥葬のことも思い浮かんだ。死の持つおおらか

で静かなやさしさと自然の力が持っている残酷さ。

必ず全ての人に訪れる「死」という儀式。太古の昔に繋がる

生きる”もの”の宿命。


静止画面をたくさん使っていたこともテーマを浮き上がらせて

いたし、チェロという楽器から伝わってくる“人の体温”も

よかった。後の余韻の素晴らしかった。

















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Posted on 2009/10/18 Sun. 22:45    TB: 0    CM: 0

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