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大谷光彦のブログ

㈱ヒューマニーズの会長と一般社団法人組織・人能力開発研究所の代表理事をしている 大谷光彦のブログです。

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ネオテニーと老化について 

やっと次の季節の足音を感じられるようになりましたね。
天災やら人災やら、いろんな事がどんどん起こって本当に目まぐるしくも不安定な日々です。政治も橋下大阪市長の考えを支柱にする”超民主主義的”な勢力が出てきて、流石にやはり日本人は変わっていないという安心と不安と期待を同時に持っているところです。日本人のDNAは太平洋戦争くらいでは変わらないのかという奥読みもしています。

ところで、neotenyという言葉があります。生物学用語で、幼い形のまま大人になった、というような意味ですが、最近読んだ雑誌の対談で、福岡伸一さんが、「子供である期間が長く、子供の特徴を残したままゆっくりと成熟すること」という意味だと説明している記事を見つけました。
彼は基本的にダーウィニズムに批判的ですが、最近世間でよく言われる「多様性」の生物学的意味(意義)についての彼の考えは、例えば組織経営の視点でも随分と参考にさせてもらっていますが、このネオテニーの意味がそういう風に解釈されると言うのは知りませんでした。
今起こっているいろんなことを考えるにあたりこの言葉は一種のキーワードになるような気がしています。

学生時代にヨハン・ホイジンガの「中世の秋」という本を読みました。

 

【ヨハン・ホイジンガ:中世の秋(1)(2)】


そのなかで人類の最大の特徴として「遊び」という概念が取り上げられていたことも紹介されていました。のちに彼は「ホモ・ルーデンス」という本で人間を「遊ぶ動物」として捉えているのですが、それは読んでいません。いずれにしても当時はその意味がわからなかったのでもう一度読み返そうと思っています。(倉庫においているのでまた取りに行かなければならない・・)



【ヨハン・ホイジンガ:ホモ・ルーデンス】

この前(ブログにも書きましたが)オランダ人夫妻を鎌倉観光に連れて行きましたが、このホイジンガはオランダ人。その友人はイタリヤのボローニャ大学の哲学科を出ていてなかなかこう言う話が好きな人。その時ホイジンガの名前も出て(フェルメールやゴッホだけではなく・・)遊びと芸術の話をした覚えがあります。



「大器晩成」という言葉がありますね。また人はとても長生きするようになりましたよね。このネオテニーという言葉を、人がなぜ長生きしたり、突然変異ではなく動物が進化する土壌が子供らしさとか好奇心とか柔軟性にあるかっていう考え方と捉えると、この言葉は”「老化」の功罪”ということを考えるに当たってとても示唆に富んでいる言葉だと思うのです。

経験が邪魔をすること、柔軟に物事を考えられなくなること。そういうことは”子供らしさ”の喪失なんですね、きっと。子どもである時間が長く許されるというのは、種としての豊かさであり、それを可能にする経済的豊かさや生理的な強さに裏付けされている訳ですが、同時に「遊び」が芸術に通じていることは明らかですし、芸術が「積極的な無駄」であることの意味(存在意義)とも共通する価値感だと思うのです。

こういった一連の考え方は、組織の能力を決めるのは「人資源」、という時代になってきた今、組織の機能とか「機能美」を考える上で非常に参考になる言葉ではないかと思うところです。なかなか本を読む時間がなく、あってもビジネス書ばかり読んでいて、ストレスを感じています。

今度の5月の連休が少し楽しみなのですが、きっとこう言うことに使える時間にはならないんだろうと思っています。ネオテニックで多動症的な自分としては、いろんな形にならない事をしてあっという間に時間が過ぎていくのでしょう。
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カテゴリ: プライベートブログ

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Posted on 2012/03/25 Sun. 16:19    TB: 0    CM: 0

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