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大谷光彦のブログ

㈱ヒューマニーズの会長と一般社団法人組織・人能力開発研究所の代表理事をしている 大谷光彦のブログです。

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日揮がんばれ! 

僕のブログを時々覗いて頂いていた皆さん、長い間放っておいて申し訳ありませんでした。正月以来の書き込みになります。

特に体調を悪くしていたという訳でもないのですが、正月明けから仕事が通常のペースではできないような事態になり、ブログを書けるような環境ではなかったのです。(ちょっとオーバーですが、要するに休みがなかった!)

少し落ち着いたので久方ぶりにPCの前に座ってこのブログを書こうと言う心持になった次第です。

この3週間くらいにも身の回りでいろんなことが起こりました。直近のニュースで他人事とは思えなかったのがアルジェリアで日本人が襲われた事件ですね。なんで他人事とは思えないかと言えば“一つ間違えば”という経験をしていたからです。まあ今回のものとはレベルが違いますが・・・

何度か書いていますが29歳から30代半ばまでマレーシアにいて、その半分はジャングルの中で高速道路と橋の現場に居ました。当時はまだマレーシアとタイの国境地帯は共産ゲリラが出没し、我々の工事現場もすぐそこに隣接しているような奥地でした。Curfew(カーフューって発音します)と言って外出禁止令が出ている地域に近くて、実際に工事は軍に守られて進められていた時期もありました。

特に給与の支給日が大変でした。銀行から何十キロも離れていて、社員が車で運ぶのだけど、時間を指定しないで2台を囮にした上にさらに搬送コースを変えたりして強盗を警戒したものです。実際に宿舎が襲われて数百万円強奪されたことが一度ありました。今思い出してもよく人身事故につながらなかったものだと思います。

当時の写真はあるんだけどもう色あせているしデジタルではないので、4年前に家族で再訪した時の現場近くの風景の写真を載せます。(これは現場の上流で手前は公園で人の気配があるところですが、現場はこの向こう岸を20kmほど下流に行った道もないところです。)

Backup分の移動 2538 (800x536)

今回の場所は砂漠という環境、アラブゲリラという熾烈な原理主義者、隣国が戦闘状態・・ 僕が居たところの何倍も危険なところであっただろうと思います。時代も違います。でも「社員の安全を第一に」と言うのは簡単でも本当にそれには限界があるだろうと思っています。企業活動はそういう簡単な表現で片付けられるようなものではないのです。

一度こういう目に合った現場を再開するのは、企業として責任が可視化されていて世間も注視しているのでさらに大変なことだろうと思います。でもこういう極限の現場にも出かけて競争に勝っていかなければならないのも現実だし、プラント建設に従事する日本人と言うのは、今こういう現場を避けていたら自分の仕事もないというのが実際のことであろうと思います。

僕も当時、生きて帰れないかもしれないというような漠然とした危機感が少しあったように思いますが、実際にはそれは切実なものではなく、差し迫った危機という感覚で仕事をし、食事をし、現地の人達に接していた訳ではありません。上手く言えませんが、慣れとか麻痺ということも少しは有るでしょうが、人間の適応力は凄いし、厭だと言ってどこかに逃げる訳にはいかないのです。そしてその環境に適応して一定の楽しみさえ見出して日々を過ごすというのが実態だと思うのです。

彼らも〝一定の期間我慢して帰国する”という目標を皆持っていたと思います。家族や子供や寿司や日本の風景や・・そんなものを思い描きながらカレンダーに帰国の日を書いて日々仕事でそんな“生理的な辛さ”を忘れていたと思います。思うと辛すぎる。

さぞ無念だったと思います。自分にそういうことが起こるという現実感はむしろなかっただろうと思います。それだけにその場での心境は恐ろしくて推し量ることもはばかられるように思います。

でも、「安全・安心」では“仕事”はできない。特に危険領域レベルの高い職業の人にとっては。現実にはそれを仕事にしている人の如何に多いことか。それがむしろ「日常」であるような状況に一定の期間身を置かざるを得ない人が如何に多いいか。僕は「企業戦士」という言葉の持つ“厭らしい陶酔感と自己肯定”が大嫌いですがそれもこういう理由です。

そう、ひとつ間違えば誰にも起こりうることなんです。そういう自分の事として捉える人が多くいて、だけどまた明日からそこに行かなければならない人が大勢いることを理解しておく必要があるのです。こういう事が起こると対策を取ることでしょうが、限界はやはりある。そうやって日本をは支えられているし、そうやってきたし、これからもそうするんです。以前もブログに書きましたが、マスコミや世間はこの事に思いを馳せて「安全」を語って欲しいと思います。

僕も仕事でお付き合いがありました。日揮のみなさん心から応援しています。

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カテゴリ: プライベートブログ

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Posted on 2013/01/27 Sun. 17:59    TB: 0    CM: 0

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