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大谷光彦のブログ

㈱ヒューマニーズの会長と一般社団法人組織・人能力開発研究所の代表理事をしている 大谷光彦のブログです。

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「あまちゃん」と「半沢直樹」に見る〝言語の劇画化” 

NHKの「あまちゃん」が終わりましたね。ときどき見ていましたが、これは革新的な朝ドラであったように思います。セリフで取り上げる言葉や発想が従来のNHK的世界を大きく変え、ストーリーの展開もよく練られていて毎回その意外さに驚くことしきり。

宮藤官九郎の才能が大きい。彼のような才能はとても新しい才能だと思う。
大友良英の音楽も最高だった。ふたりに同じ匂いを持った人間を感じる。

例えば最近のお笑い芸人を見ていると、その頭の回転の速さに感心することが多い。僕はそれが今や若い人のコミュニケーションの中心となったインターネットなどのツールの持つレスポンスの速さとか、曖昧で微妙な言語を駆使して絶妙な距離感をとる意思疎通の新文化などと関係しているように思えていましたが、この「あまちゃん」のセリフやストーリー展開の中にもそれを感じさせるものがありました。

またこれは「劇画的」表現を駆使している。スピードが速い。多くの登場人物が出てくるけど深く掘り下げる手法ではなく漫画のようにページめくりのスピードを敢えて上げて、そのめくった後に残る行間(コマ間と言うべきか)をうまく使っている。

僕は向田邦子のシナリオが好きで、橋田壽賀子のそれが好きになれないタイプです。その説明は長くなるので止めますが、向田邦子がセリフの間とか沈黙の表情などで感情の複雑さや言葉にできない深さを表現するのが上手かったように、宮藤官九郎のセリフの切れ味にも、その反対の手法を使ったが故に表現できている表現力の豊かさを感じる。

また登場人物の多さや東北・震災・AKB文化・田舎と都会のそれぞれの価値・出世の意味・自分と絆・・・などの盛りだくさんのテーマにも拘わらず消化不良になっていないことにも感心。

音楽も良かった。非常にオーガニックな金管楽器を使った2拍子のシンプルな快活さ。ドラマの内容と本当に合っていた。

それと主役の能年玲奈の少年ぽさとか二面性のなさ。それゆえの動物的とも言える純粋さを出せる眼の輝き。彼女はたぶん多弁ではなく、普段もあんな風にこなれた自己主張なんかはしないんだろうな。いつまでそうかは知らないけど・・


あまりの人気に最終回だけ見た「半沢直樹」も劇画的だったけど、こっちはむしろ大げさで単純化した劇画ストーリーで、エンターテイメントに徹したシンプルな表現力で成功していた。権力とか大企業と個人とか、怒りの感情が一番人の共感を生むとか、そういうわかりやすさに徹していた。でも大きく言えば「あまちゃん」と共通点も感じた。

うまく言えないけど、ドラマにインターネットとかコミックの影響が大きく反映するようになり、〝言語の劇画化”とでも言うような現象が起きているように思います。そう言えばLineのスタンプなんか典型的な絵文字であり絵言語ですよね。
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カテゴリ: プライベートブログ

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Posted on 2013/09/29 Sun. 15:54    TB: 0    CM: 0

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